野呂伸一法律事務所 弁護士野呂伸一

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相続放棄の手続き ― 期限・注意点・費用をわかりやすく解説

2026/03/13

身近な方が亡くなったとき、「相続」は誰にとっても避けて通れない問題です。 プラスの財産だけでなく、借金などのマイナスの財産も相続の対象になりますので、場合によっては相続放棄という選択肢を検討する必要があります。

今回は、相続放棄の手続きについて、期限や注意点を中心に解説します。

相続放棄の期限は「3か月」

相続が始まると、相続人は自己のために相続の開始があったことを知った日から3か月以内に、相続を承認するか放棄するかを決めなければなりません。この3か月の期間を「熟慮期間」といいます。

何もしないまま3か月が過ぎると、相続を承認したものとして扱われます(単純承認)。つまり、借金も含めてすべて引き継ぐことになりますので、放棄を検討している場合は期限に十分ご注意ください。

熟慮期間経過後、被相続人の思いがけない借金が判明した場合などは、例外的に相続を放棄できることがありますので、弁護士に相談してください。

3か月では足りないとき ― 熟慮期間の伸長

相続財産の全容を把握するのに時間がかかるケースは少なくありません。遠方に不動産があったり、被相続人の取引関係が複雑だったりすると、3か月では調査が終わらないこともあります。

そのような場合には、家庭裁判所に熟慮期間の伸長を申し立てることができます。裁判所が認めれば、期限を延ばしてもらえます。「間に合わないかもしれない」と感じたら、早めに伸長の申立てを検討しましょう。

相続財産の処分にご注意

相続放棄を考えている方にとって、特に気をつけていただきたいのが相続財産の処分です。

相続財産を処分してしまうと、法律上、相続を承認したとみなされる場合があります(法定単純承認)。こうなると、後から相続放棄をしようとしてもできなくなるおそれがあります。

たとえば、被相続人の預金を引き出して使ってしまったり、不動産を売却したりといった行為が「処分」にあたる可能性があります。

どうしても相続放棄の前に何らかの処分が必要な事情がある場合は、事前に弁護士にご相談いただくことを強くおすすめします。思わぬ行為が「処分」と評価されてしまうリスクを避けるためにも、専門家の助言を受けておくことが大切です。

相続放棄の手続きの流れ

相続放棄は、被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に「相続放棄の申述」を行うことで手続きします。

手続きの大まかな流れは次のとおりです。

1. 必要書類の準備

申述書の書式は、家庭裁判所の窓口で受け取ることができます。書式に必要事項を記入し、戸籍謄本や収入印紙などの添付書類とあわせて提出します。

2. 家庭裁判所への提出

準備した書類一式を、管轄の家庭裁判所に提出します。

3. 照会書への回答

裁判所から照会書(質問書)が届くことがありますので、回答して返送します。

4. 相続放棄申述受理通知書の受領

手続きが完了すると、裁判所から受理通知書が届きます。

当事務所にご依頼いただく場合の費用

「自分で手続きするのは不安」「時間がない」という方のために、当事務所でも相続放棄の手続きを承っております。

費用は以下のとおりです(いずれも税別・実費別。別途、戸籍関係調査の費用がかかることがあります。)。

相続放棄をされる方の人数 1人あたりの費用
1人 5万円
2人 4万円
3人以上 3万円

ご家族でまとめてご依頼いただくほど、おひとりあたりの費用を抑えることができます。


相続放棄は期限のある手続きです。迷っている間に熟慮期間が過ぎてしまうと取り返しがつきません。少しでも不安を感じたら、お早めにご相談ください。



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